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図面・資料管理

設計資料の共有権限|社内・外注・施主

· 編集:KMC株式会社

設計資料の共有権限を、社内、外注、施主に分けて設計する方法を解説します。最小権限、期限、権限台帳、解除確認、公開リンク対策を紹介します。

共有権限は相手ではなく仕事に合わせる

「社内だから編集可」「協力会社だから閲覧のみ」のような大きな区分では、必要な作業と権限が合いません。設計資料には、受領原本、作業中図面、確認用PDF、見積、契約、発行済み成果物があります。相手、資料、作業、期間を組み合わせ、必要最小限の権限を付けます。

IPAの中小企業の情報セキュリティ対策ガイドラインは、2026年9月更新の第4.0版が現行で、アクセス管理、資産管理台帳、クラウド安全利用の手引きを提供しています。Google Driveの公式ヘルプは閲覧者、閲覧者かつコメント可、編集者の権限と、親フォルダからの権限継承を説明しています。以下の役割表は事務所向けの独自運用例です。

最初に資料を分類する

区分例共有判断
公開可能公開済み会社案内、公開法令公開範囲と最新版を確認
案件共有施主発行図、会議資料案件参加者と目的を限定
顧客機密未公開計画、見積、契約、詳細図契約、必要性、受渡し方法を確認
要配慮個人情報、防犯・入退室情報、鍵情報範囲をさらに分け、共有先を限定

同じ案件フォルダでも、全資料を同じ相手へ見せる必要はありません。要配慮情報は専用の限定領域へ分けます。

権限表の具体例

役割対象権限期限付与者
案件責任者案件全体管理案件終了後に見直し情報管理者
意匠担当作業中、確認中編集担当期間案件責任者
構造協力者意匠発行版、構造協働必要範囲の編集業務完了日案件責任者
施主担当施主確認、発行済み閲覧・コメント案件条件による窓口担当
見積参加者見積依頼一式閲覧見積期限後に解除発行担当

権限名はサービスごとに意味が違います。「編集者」が再共有、移動、削除までできる場合があります。設定画面の説明を読み、テスト用アカウントで見える範囲と可能な操作を確認します。

権限付与の六段階

  1. 依頼者が案件、対象資料、相手、目的、期限を申請します。
  2. 案件責任者が契約と情報区分を確認します。
  3. 管理者または指定担当が最小権限を付けます。
  4. 受信者へ利用目的、再共有の可否、終了日を伝えます。
  5. 付与者とは別の担当が相手からの見え方を確認します。
  6. 権限台帳へ付与日、範囲、期限、確認者を記録します。

台帳例:ACC-039、案件S014、構造協力者D、05_外部協働/構造、編集可、親フォルダ閲覧不可、2026年10月13日付与、業務完了時解除、確認者B。

急ぎの共有でも期限と範囲を省きません。緊急付与は短い期限で行い、翌営業日に正式確認するルールを用意します。

親フォルダの継承を確認する

Google Driveの公式ヘルプでは、共有フォルダ内のファイルと下位フォルダは同じ権限を継承し、親で編集者の人を下位ファイルだけ閲覧者へ下げられない場合が説明されています。製品ごとの限定アクセス機能を確認し、権限を弱くしたい資料は適切な専用領域へ移します。

画面上で対象ファイルだけを共有したつもりでも、相手が親フォルダのメンバーなら他資料も見えます。権限確認は「このリンクを開けるか」だけでなく、検索、最近使った項目、親階層、他ファイルへの移動も試します。

公開リンクを通常手段にしない

「リンクを知っている全員」が開ける設定は、転送先を管理しにくくなります。特定のアカウントを指定し、可能なら多要素認証を使います。公開リンクが必要な場合は、対象資料、理由、期限、ダウンロード可否、承認者を記録し、終了後にリンクを削除します。

Microsoftの公式ヘルプでは、OneDriveとSharePointで共有リンクの削除、直接アクセスの削除、閲覧と編集の変更を管理できると案内しています。実際に使える設定は契約プランと管理者ポリシーにより異なるため、現行の管理画面で確認してください。

外注先と施主の領域を分ける

外注先は共同作業、施主は確認と発行物の受領が中心です。同じフォルダへ編集権限を付けると、施主確認前の図面や他社コメントが見えることがあります。

領域置くもの主な利用者
社内作業検討途中、原価、契約、内部コメント社内担当
外部協働相手の業務に必要な入力と提出場所指定協力者
施主確認確認依頼の固定版、質問票施主担当
発行済み承認後の成果物指定受領者

協力者が成果物を提出した後、社内正本へ受領登録し、協働領域の編集権限を終了します。共有フォルダを成果物の唯一の保管先にしないよう、契約上の納品形式も確認します。

入社・異動・退職と案件終了

人単位の権限追加より、役割グループを使うと異動時の見直しがしやすくなります。ただしグループへ誰が入っているかを定期確認します。退職者の停止だけでなく、その人だけが所有するファイル、共有リンク、承認待ち、管理者権限を移管します。

案件終了時は、外注、見積参加者、短期スタッフ、施主向け一時リンクを一覧で確認します。解除後に台帳へ解除日、実施者、確認者を残します。保存が必要な成果物は組織所有の領域へ移します。

月次アクセスレビュー

確認対象問い
管理者必要な人数に限定されているか
外部ユーザー契約または業務が継続しているか
公開リンク理由、承認者、期限があるか
個人所有組織の正本が個人領域にないか
休眠アカウント利用停止または確認が必要か
機密領域親フォルダから余計な権限を継承していないか

一覧の件数だけで完了にせず、代表的な外部ユーザーで実際の見え方を確認します。設定変更は変更者と日時を記録します。

誤共有を見つけたとき

まずリンクまたは権限を停止し、対象資料、相手、付与時刻、閲覧・ダウンロードの可能性を記録します。履歴を消して終わらせず、管理者と案件責任者へ連絡します。顧客や関係者への報告は契約、法令、社内手順に基づき判断します。

原因を「担当者の注意不足」だけにせず、親権限の継承、似た宛先、自動補完、公開リンク、確認工程のどこで防げなかったかを見直します。

よくある質問

社内全員へ閲覧権限を付けてもよいですか

業務上の必要性と情報区分で判断します。機密性の高い案件は社内でも案件メンバーへ限定します。

外注先には編集権限が必要ですか

提出だけならアップロード専用または限定領域で足りる場合があります。必要な操作を確認して最小権限を選びます。

共有期限は何日にすべきですか

一律の日数ではなく、業務期限、契約、再確認日で決めます。期限を設定できない製品では台帳と定期レビューで補います。

ダウンロード禁止なら情報は漏れませんか

画面撮影や別の方法を完全には防げません。権限、契約、共有範囲、利用者教育を組み合わせます。

AIサービスへ図面を共有するときも同じですか

サービス事業者へのデータ提供として、契約、保存、学習利用、削除、権限を別途確認します。AI情報管理の確認票を使ってください。

出典・参考資料

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